カルビーってどんな会社?

日本を代表するお菓子メーカーのひとつ「かっぱえびせん」や「ポテトチップス」が代表作として有名ですね。社名の「カルビー」はカルシウムの「カル」とビタミンB1の「ビー」を組み合わせた造語で、日本人に特に不足していたカルシウムとビタミンを増強させた食品を作りたいという理念が現れたものです。

その理念が形になった商品の代表が「かっぱえびせん」です。当時、広島市にある一介のベンチャー企業だった自社が、瀬戸内海に大量に居た小エビから着想した商品なんだとか。

発売当初はそれほど売れなかったみたいですが、大ブレイクしたきっかけはテレビCMです。1969年に発表したやめられない、止まらない」のキャッチコピーが大ヒットし、売上げが急上昇。その結果、全国区の企業に押し上げることができました。

さらにカルビーの全国区での地位を確固たるものにしたのが、1975年に発売した「ポテトチップス」です。売れているポイントは味付けの多様性です。コンソメやのりしおが定番ですが、その味に飽きてしまうと次のモノを求めたくなるのが人間の性分です。そこを「にんにく醤油」や「明太子マヨネーズ」といった変わり種商品を多く提示することによって、他社に負けずに、カルビーの商品を継続的に購入していただけています。その後も1995年発売の「じゃがりこ」などのポテト系スナックのヒットを連発させている結果、ポテト系お菓子の国内シェアは全体の4分の3を占めており業界内では「ポテト王」として圧倒的な強みを誇っています。

自社は代々、創業家である松尾家による典型的な同族企業でしたが、「これではいけない」と2009年にジョンソン・エンド・ジョンソンの社長を務めた松本晃氏を会長兼CEOに招聘これが大成功し(具体的に行ったことは次の項で記述)、世界企業へと脱皮しています。広島市から日本、世界へと羽ばたく、日本を代表するお菓子メーカーです。

 

働き方や福利厚生は?

2009年に会長兼CEOに就任した松本晃氏が行ったことは、徹底したコスト改革です。これまでは「美味しいモノを作るために投資を惜しまない」という社風でした。それを松本氏は調達や流通、販路など、工夫を重ねコストを削減した効率的な仕組みを作りあげています。

社員の方々に直接に影響しているのは、「ワークライフバランスの徹底」です。ワークとライフの両立が生産性を高めるという松本氏の考えから、「残業をしない」思想が身に付いています。なので、3時間かかる仕事を1時間で完了できるほどの生産性の高さがカルビーでは求められます。その影響で労働時間で評価するのではなく、成果主義が定着しています。

もうひとつの特徴は「フリーアドレス」です。「あなたの机はここですよ」と決められた場所がなく、その日ごとで社内の空いている場所から机を選んで仕事をするスタイルです。この施策を行ったことで、なんと紙がなくなったそうです。

自分の机があると便利な反面、「あとで読めばいいや」と資料を置きっぱなしにして、その結果、大きな山ができてしまいます。ですが、フリーアドレスだと紙の資料を置いておく場所がない。なので紙が持てない。その結果、紙を使わなくなるのです。そのお陰で、紙の消費量やコピー機の削減に繋がり、さらには、紙の資料を最も消費する場所の1つである会議を行う件数が圧倒的に減ったことも良い結果の1つでしょう。会議がなくなれば、自身の仕事に集中できるため、生産性が上がりますね。

さらに生産性を上げるため、カルビーはいろいろと福利厚生を揃えており特に女性に優しい制度が充実しています。制度で充実しても実際に利用されないと、口だけ番長となります。しかし、カルビーは利用率が高く、産休育休後の復職率(これは重要な指標)も高いことも特徴です。

 

カルビーの魅力的なところ

ポテト系の商品力が非常に素晴らしい1975年に発表した「ポテトチップス」から始まり「じゃがりこ」「ジャガビー」「じゃがポックル」などのヒット商品を連発させていることです。湖池屋など他社のポテト系お菓子との大きな違いは、味付けの技術です。カルビーのポテトチップスは総じて、他社のポテトチップよりも味が濃いことが特徴です。薄く刻んだ揚げる前のポテトチップスに濃い味を染みこませる高い技術を保有しているためです。なので、味の濃いヒット商品を連発できているのですね。

もうひとつの魅力は松本氏が持ち込んだ社風です。トップダウンではなくボトムアップの社風で、平社員でも意見してもokな雰囲気を役員や管理職の方々が作り上げています。なので平社員でも自身が企画して新プロジェクトを立ち上げることも良しとしており、平社員とはいえ大きめの裁量を持ってしやすいところもカルビーの魅力でしょう。

「かっぱえびせん」「ポテトチップス」に安住するのではなく、全く新しい商品を作ることにも積極的す。わかりやすい例は「フルグラ」です。1988年に「カルビーグラノーラ」として発売された商品ですが、松本氏のてこ入れにより「フルグラ」と商品名を変え、日本の朝食市場をガラリと変えるほどのマーケティング戦略が大成功し、日本のシリアル市場で圧倒的1位のシェアを獲得することに成功しています。

そしてカルビーは今、世界市場でシェアを獲得することに挑戦しています。2030年までに海外売上比率を40%まで増やすことを目指して、まずは中国と北米の市場で積極的な企業活動を行っています。

お菓子の生産の難点は輸送で、(ポテトチップスを1つ見てもわかるのですが)箱詰めにするととてもかさばります。なので基本は現地で生産し流通させます。しかし、カルビーは原料のじゃがいもを日本産にこだわっていため、日本で生産し、船で中国やアメリカなどに輸送しています。直近では広島港に大きな工場を作る計画を発表しました。日本から世界へますます飛躍する企業として、カルビーは非常に魅力的ですね。

 

どんなタイプの就活生が活躍できそうか

お菓子を通じて世界をより良くしたいと考えている就活生には絶好の企業です。(お菓子好きは大前提です!)さらには「自然の恵みを大事に活かす」理念も重要視していることも見逃せません。人工物ではない、自然の恵みを通じて、人々の健康的な暮らしにますます貢献するお菓子を作って世界中に広めたいと考えている就活生には特に絶好の企業です。

成果主義の会社ですので、主体的に課題を設定し、最後まで完遂して、成果を上げられる人を強く求められています。これは2020年卒採用のエントリーシートで出題された下のお題からもわかります。
今までの人生の中で一番困難だったことについて教えてください。またその状況をどのように乗り越えたかも含めて記載してください。」(2020年卒総合職)

お菓子のシェア獲得は困難極まりない仕事ですので、予め困難を克服した経験を持つ就活生を求めています。さらには残業について厳しい会社ですので、3時間で終える仕事を1時間で終えられるほどの高い生産性が求められる企業でもあります。その高い生産性をエントリーシートや面接などでアピールできれば、okですね。

 

まとめ

カルビーについてまとめてみました。広島市で創業した企業が、2つの大ヒット商品で全国区になり、外資系企業の社長を招聘して、改革を大成功させた後、世界企業へと飛躍しようとしています。エビやじゃがいもなど、日本で生産された原料を良いところを活かして、大ヒット商品を生み出せたところが、非常に素晴らしいです。さらには、世界へ出荷する自社商品も日本で生産しているところも非常に素晴らしい。こだわりを持った日本の素晴らしい商品で世界市場に挑戦している企業です。

お菓子は総じて、老若男女に夢や希望を与える商品です。さらには商品がコンビニやスーパーマーケットに多く置かれるため、「これは私が関わっている商品なんだよ」と自慢しやすいところもあります。カルビーの場合は「かっぱえびせん」「ポテトチップス」「フルグラ」で大きな力を発揮しています。じゃがいもなどの日本の原料を使って、世界市場へ挑戦していくカルビーは今後も進化していく企業です。

単なるお菓子好きではなく、自然の恵みを活かしたお菓子をもっと世界へ広めたい、と考えている就活生は是非、カルビーにエントリーしてみることをオススメします

カルビーES過去問:https://www.gosetsu.com/entrysheet/view/47

カルビー採用ページ

自然の恵みを大切に活かし、おいしさと楽しさを創造するカルビー株式会社の採用サイトです。…

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