あなたが思うブラック企業、もしかしたらブラックではないかも。見分ける為の2つの金言

「ブラック企業」という言葉が世に浸透して30年余りが経ちましたが、未だに衰退する傾向にありません。これから就活するのに「ブラック企業に入ってしまったらどうしよう…。」と不安に思う就活生は少なくないはず。そこで今回の対談では、ブラック企業を見抜くポイントを聞いてみました!

<聞き手:合説どっとこむマガジン副編集長 古江健二>

 

古江 早速ですが兵頭さん!なるべく「ホワイト企業」に就職したいんですが、どうしたら良いんですか?!

兵頭さん え?ブラック企業を避けたいという事?

 

冒頭から明らかな戸惑いを見せる神様

古江 そうですね!

兵頭さん ブラック企業というのは僕の中で定義が明確になってるわけですね。二宮金次郎さんて知ってる?

古江 あの、薪を背負って本を読んでる…

兵頭さん そうそう、この人は200年前の人ですが、こんな言葉を残してます。「道徳無き経済は罪悪」ルールを守らない経済は犯罪と。これはわかりますよね?

古江 はい。

兵頭さん そして、「経済なき道徳は寝言である」と。ちゃんと儲からない道徳は寝言である という言葉を遺しているんですね。これにもう集約されている。

古江 …。(あれ?ブラック企業は?)

兵頭さん つまり、ビジネスは経済と道徳が両立してるんですね。

兵頭さん 道徳というのは社会性、社会貢献性って事でしょうね。経済というのは、ちゃんと稼いで儲かっているかという事。この二つの切り口を見るんですね。で、興味を持った会社についてこの二つを評価するんです。この会社は、道徳はマルかバツか。経済はマルかバツか。

古江 ほうほうほう。(ブラック企ぎょ…。)

兵頭さん で、ブラック企業は両方バツの会社なんです。

 

ブラックキターーーーーーーーーーー!!

兵頭さん 当然儲かってないということは、給料が安いことや長時間労働とかに直結しますよね?

古江 そうですね。

兵頭さん で、この会社の道徳観にも共感出来ないと。そうすると幸せ一つもないでしょう?これがブラックなんですね。

 

「道徳」の視点から見る、ブラック企業の見分け方

古江 (会社の)道徳とかそういうのはホームページがありますから、そこを見ればわかるかと思うんですけど…。

兵頭さん これがね、ちゃんと見所を捉えてないとなかなかわからないですね。で、まず道徳の方が簡単なんでこっちから説明しますと、道徳っていうのは基本的には社長評価なんです。その社長の仕事観人生観が、その会社の理念や方針に反映されるじゃないですか。だから、もうそれに尽きるわけですね。

古江 なるほど。

兵頭さん 就活してるとね、社風っていうのを凄く見るんですよ。そして社風って、社長が決めるもんなんですよ。私も自分で経営してる会社があるけど、私が意図する社風とずれてきたら全力で修正にかかります。

全力で修正を図る神様

古江 そ…、そんなに大切な事なんですね。

兵頭さん そう。経営者が意図する社風と実際の会社の社風がずれるなんてありえない。だから社風コントロールこそ、経営者の最も重要な仕事の一つなんじゃないかと思うくらい。

古江 そんな仕事があるんですか。

兵頭さん 社風って、経営トップの意図する方向にしかならないはずなんですよね。だから社風研究って、社長研究でもあるんです。でも残念ながら、実際就活してる方でそういう視点を持ってる人はいないですよね。

古江 考えた事も無かったという人は多いと思います。

兵頭さん ちょっとした思い込みで、目の前にいる採用担当の笑顔や優しさなんかを社風と捉えてしまったり。

社風とは、社長を研究する事で見えてくる!

古江 面接時に感じる印象を、そのまま鵜呑みにしてしまうと。

兵頭さん 紹介された先輩社員の評価だったり、インターンシップに行った職場の雰囲気だったりして、面接行く時点で社長の名前すら知らない人が多いんですよね。だからほとんどの学生が、社長研究が欠落してるわけなんです。採用担当の笑顔や優しさっていうのは、まぁどこも優しいでしょう?

古江 そうですよね、いきなり強面のお兄さん出てこないですもんね。

兵頭さん それはもう当然企業の戦略であって、採用担当の笑顔や優しさっていうのは採用候補の重要な一つのツールなの。

古江 じゃあ兵頭さんも、昔は天使の様な笑顔で?(神だけど)

兵頭さん もちろん、学生には優しいですよね。説明会に来る学生さんは僕らからするとお客様なので。ようこそいらっしゃいませってことですよね。それは最高の笑顔でお迎えして、歓迎の意を表しますよね。だから、採用担当の笑顔はビジネススマイルだという風にドライに見るべきだと。

甘いマスクにゃ裏があると…

古江 笑顔の向こう側を見なきゃいけないってことですね。

兵頭さん その笑顔はとりあえずスルーして、ちゃんと社長研究することですよね。その社長の仕事観人生観を探って、その人の元でやって行きたいのかというところを、好き嫌いで良いので主観で見る。だって会社に入って社長が尊敬出来なかったらやってらんないじゃん。

古江 それはありますね。

兵頭さん 気をつけなきゃいけないのは、社長が説明会にも特に出ない、面接にも出てこない、内定式にも出てこない、入社式で初めましてというダサいパターン。でもそういうことって実際あると思うんですよ。偉そうに言ってますけど私自身も、碌々社長研究せずに新卒で入りましたよね。結果的にダサいなって思う様な社長じゃなくて、尊敬出来たから良かったですけど。
今思えば博打だったなと思いますよね。だからまず社長の名前をググって、そこから得られる情報だけでも社長研究はやって欲しいですね。著書があれば一冊読む、ブログやSNSがあれば目を通す。インタビュー記事があれば読むと。それでこの人に人生かけても良いかどうかというところが、道徳の大事なところですね。

 

経済」の視点から見る、ブラック企業の見分け方

 

携帯も良いんですけど、こっちも見て下さい。

古江 ブラック企業っていうのは、労働時間とか、給料面で悪いという面でしか見れてなかったんですが、そういった観点もあるんですね。

兵頭さん そっちに直結するのが、経済なんですよ。つまり儲かってないから残業手当があやふやな長時間労働させられたり、給料が低かったりするわけですよ。会社がめちゃめちゃ儲かっていればちゃんとした待遇はあるわけで、めちゃめちゃ儲かってるのにサービス残業が激しかったり給料が安かったら、これはもう経営者がケチなだけで話にならないですよね。

古江 (ケチなのは嫌だな…)

兵頭さん 会社が儲かっていればね、何か待遇が悪かったとしても例えば労働組合を組織して経営と闘うとか道はあるんですけど、会社が儲かってなければいくら労働組合を強くしたって何も出てきませんからね。なので儲かってなければ何も始まらないということですね。

 

労働生産性が示す先に、あなたの未来が見える

兵頭さん で、その儲かってるかどうかの指標を見る経営効率指標で一番大事なのは、労働生産性っていう指標なんですね。労働生産性って、従業員が1人1時間働いたらいくら儲かるかというもの。空からお金は降って来ないので、そこに対しての儲けは結局待遇に直結するわけですよね。それがすなわち労働生産性なわけですよね。だけどそれをチェックして会社を選んでいる学生さんは、皆無と言っていいほど。

堂々精算せぇ(労働生産性)や?おぉん?

古江 ほぼいないと?

兵頭さん ほぼっていうか、聞いたことないですよね。労働生産性を重視して志望企業を決めているっていう学生さんはね。

古江 労働生産性というのは、何かで調べられたり出来るんでしょうか?

兵頭さん 上場企業なら決算書が必ずWebサイトに出てます。で、そこにある売上総利益という、売上の2行下に載ってる数字があるんですよ。これ、粗利益なんですけど、粗利ってわかります?

古江 粗利…。(お菓子…?)

兵頭さん このボールペンが100円ショップのものだったとして、大体60円で仕入れて40円の利益を乗っけてる、この40円が粗利なんですよ。で、この40円から給料や家賃や電気代を払うんですよ。このボールペンの40円の部分が、決算書上の売上総利益ということになるんですね。これを社員数で割り算して、社員は1年間で2000時間働くという仮定の数字で2000で割ると、1時間辺りの概算の労働生産性がわかります。計算式としては中学レベルぐらいなので難しくはないかなと。

はい、皆さんも粗利の計算してみましょ!

古江 こう聞くと、自分でも見えてきそうですね。

兵頭さん でもちょっと問題はね、決算書って全ての会社で公開しているわけではない。特に非上場企業はほぼ公開されてないので、探りようがない。だからその仕事をよく観察するのが大事なんだけど、長くなっちゃうのでこれについてはまた後日に。何はともあれ、まずは労働生産性という指標に注目するという事ですね。

古江 労働生産性の基準値ってあるんですか?

兵頭さん これについて話すと長くなってしまいますが、数字だけズバッというと、6,000円ですね。

古江 簡潔ですね!

6,000円!(ドヤァ)

兵頭さん なので、1人が1時間働いて6000円儲からないビジネスには手を出さないという基準でビシネスをしています。そうしないとブラック企業が出来てしまうから。ちょっとアカデミックになってしまいましたが、とっても重要です。なのでまとめると、

ー 社長研究をちゃんとする ー

ー 1時間6000円以上儲かっていない会社には注意する ー

という事です。

古江 まとめて頂いてありがとうございます!

 

どちらか一つが当てはまれば、そこはあなたにとっての 優良企業である

兵頭さん これが2つともダメならブラック。でも1つだったら良いんですよ。儲かってないけど社長尊敬出来るし会社行くのが楽しいし成長も出来る、仕事やりがいあるっていうパターンもあるんですね。これブラックじゃないんです。逆もあって、社長尊敬出来ないけど給料めちゃめちゃ良くて休み多かったらやってられるでしょ?市役所なんかが良い例で、彼らにとっての社長が市長で、定期的に変わって行ってその都度その市長が尊敬出来るかどうかなんてわからない。けど、それでもそこに居れるのは、経済面で安定した待遇があるから。だから片方があればオッケーなんです。

古江 自分が成長出来る環境って良いですよね!

兵頭さん もちろん両方あればハッピーで、そういう会社こそがホワイト企業なんでしょうけど。けどどうなんだろう?

急にどうしたんですか?!

古江 え?何がですか?

兵頭さん 日本の労働生産性の平均って4,000円ちょっとで、6,000円には足りてない。理論値から見て、6,000円超えてる日本の会社は2〜3割しかないとなると、道徳と経済が満たされた素敵なホワイト企業はそんなにないと。

古江 そこを狙って行くと、選考がかなり絞られてしまいますね…。

兵頭さん 社長の名前知らないまま面接行くし、労働生産性なんて聞いた事もないぐらいの感じで就職するから、ミスマッチしてしまうんですよね。3年で3割の新卒が辞めてしまうという社会問題が解決しないのは、根本的なこの2つを全く見ずに会社を選んでしまっているという事があるからなんですね。何にせよ、この2つの視点をちゃんと持つというのが大切です。

 

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合説どっとこむ

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