就活の会社選びで、気になった会社が子会社だったらどのように考えますか?
親会社に就職しなくても、大企業の名前が入っている会社なら箔がつきそうだし、安定してそうだし、もしかしたら子会社から親会社に行けるかもしれないし・・・・と考えていないでしょうか?
著者は某大手化学会社の子会社で働いた経験があります。そこで見たこと感じたことをまとめました。それでは、張り切ってどうぞ!
子会社は基本的に優良企業
子会社は基本的に優良企業が多いと思います。
福利厚生や給与などは親会社に劣るとはいえ、一定水準より高いことがよくあります。なぜなら、その親会社は経済力がある大企業のことが多いからです。それでなければ子会社を持つことはできません。また、子会社は親会社の文化をそのまま引き継ぐことが多いです。
したがって、親会社が日本企業であれば、たとえ子会社であっても、福利厚生が手厚く、リストラの危険は低く、年功序列でゆったりしたホワイト企業である可能性は高いです。
仕事をして給料をもらって家庭を築いて人並みの生活をするのであれば、子会社で問題は何もないと思います。
内定獲得という観点でも、親会社より子会社の方が入りやすいため、子会社を狙いに行くのは作戦として正しいと思います。
だがしかし・・・・・、仕事人生という話になると、給与と福利厚生だけでは語れないものがあります。
実は、子会社であることの弊害・理不尽はいろいろあります。
もし、以下を読んで耐えられなそうであれば、子会社に行くのは辞めた方がいいかもしれません。
親会社から子会社に来る人間の理不尽
社員編
銀行ドラマで左遷や島流しをよく見ると思います。
親会社と子会社も同じような関係です。
ドラマでは権力抗争で敗れた人が左遷されてくるイメージですが、実際どうかというと・・・・。左遷されてくる人はだいたい、能力・人間力的に問題があるかもしれない人が多いです・・・。
つまり、悲しいかな。子会社は、親会社で活躍するのが難しい人の受け皿として使われます・・・。
それらの人たちが人間的にできていれば何ら問題ないのですが、できていないために大体飛ばされてきます。
自分が厄介払いされたことを認めたくない(あるいは、認識できない)その人たちは、親会社所属という事実でいばり散らしてくることがあります。とても面倒です。
社長編
親会社から来るのは左遷された社員ばかりではありません。
実は、社長も親会社からやってきます。
ただし、社長の場合は左遷されて来るのではなく、出世の一環としてやってきます。子会社で3年から5年社長をやって親会社に帰っていきます。子会社での功績が評価されて、本社復帰後の役職に反映されます。
社長としてやってくる人は親会社のエリート組で、非常に能力が高い人たちです。
「それなら安心。能力が高い人なら会社にいい影響を与えてくれそう!」
と考えたそこのあなた。
世の中そんなに甘くありません!!!!
その社長たちが目指すものは、自分が在籍する3年から5年の短期的な利益です!
長期的な利益のために大きな投資をして、子会社の発展に寄与することはしません!
短期的に一番簡単に利益が上がる方法はなんでしょうか。
それは、人件費の削減です。
社長が経済を最優先にする人間だと恐ろしいことが起きます。
人件費を削減するために派遣切りを行い、その人たちがやっていた業務が正社員に降りかかってきます。
その分正社員の残業時間が数十時間増えますが、それでも派遣社員が減らせるならそれが選択されることでしょう。
工場で定期メンテナンスが数年おきに計画されていた場合、理由をつけて自分の任期外にそのメンテナンスをずらそうともします。数千万円かかる場合もあるのでとても大きな出費だからです。
ただし、それによって設備に不具合が生じるリスクが高まるため、子会社の社員からするとたまったものではありません・・・・・。
しかし、従うしかないのです。
それが子会社の宿命です。
真面目に仕事に向き合いたい人ほど子会社は不向き
真面目に仕事に向き合い「自分が所属する会社のために仕事を頑張りたい」と考える人ほど子会社ではストレスを抱えることが多いかもしれません。
子会社には、いろんな理不尽と非効率があります。
親会社を招く定例発表会のために1ヶ月ほど仕事を止めて発表資料を作ったり発表練習をしたり、親会社からお客様が来る場合は接待が仕事より優先されたり。
仕事に直結する話でも、ある基準以上の金額がかかる投資案件には親会社の承認が必要になって、膨大な資料を作る必要があったり。
そのストレスは、役職が上がれば上がるほど大きくなることでしょう。
最後に
子会社の悪い面を散々あげてきましたが、それでも改めて、これだけは言えます。
子会社はそんなに悪いところではありません。
特に、仕事はお金をもらうための手段と割り切って、ライフワークバランスを追求する人であれば、いい環境だと思います。
子会社は、恐らく、少なくとも世間の標準並の給料を受け取ることはでき、世間の標準以上の福利厚生を受けることもできると思います。
子会社を選ぶも親会社を選ぶも、あなたの価値観次第です。
そして、安心してください。
もし、子会社を選んで、後日、自分には合っていないと気づいても、転職はいくらでもできます。日本は転職のハードルがどんどん下がっています。
後悔のない就活をすることは大事ですが、ある程度のところで就活に見切りをつけることも大事です。
就職してからスキルを磨き続ける気概さえあれば、仕事人生で後悔することはないはずです!なので、その点は安心して就活を頑張ってください。
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